皆さん、「トレードオフ」という言葉を知っていますか?
経済用語として有名な「トレードオフ」。
この考え方はビジネスシーンでよく使われます。
そして、この考え方を理解しておくと、生きていくうえで何かと役に立ちます。
そんな「トレードオフ」について、今回はお話します。
トレードオフとは?
簡単に言えばトレードオフとは、「一方を追求すれば、もう一方は犠牲になる」という考え方のことです。
非常に簡単な考え方ですね。
ですが、「世の中の全てのことはトレードオフである」なんてことを言う人もいるくらいですし、非常に重要な考え方になります。
簡単な例を見てみましょう。
- 食事の質を上げれば、その分出費は多くなる
- 出費を少なくすると、食事の質は落ちる
- 画面の大きいノートPCを買えば、その分持ち運びが大変になる
- 持ち運びしやすいノートPCを買えば、画面が小さいノートPCになる
- 勉強の時間を増やせば、遊ぶ時間が減る
- 遊ぶ時間を増やせば、勉強の時間が減る
このように、「何かを得れば、何かを失う」というのがトレードオフの考え方です。
ビジネスや日常生活への応用
僕も含め多くの人が、何事に対しても「なるべく良いとこ取りしたい」と考えることでしょう。
でもこのトレードオフの考え方からわかるように、本来「何かを得るということは、何かを失う」ということなのです。
これを理解しておくと、悩み事があった際などに自分がどうしたいのかを明確化できたり、自分が本当にやりたいことは何なのかに気が付くことができるようになるなど、何かと役に立ちます。
僕の実体験を例に、トレードオフを使う状況を説明します。
僕は、とある理由から修士課程に進学した後に「教職課程」を取りました。
「教職課程」とは、教員免許取得のための過程のことです。
「教職課程」を取った理由については後々別のエントリーで話すとしまして、
「教職課程」を取るということは、僕にとっては「研究や自分に使える時間が減る」ということでした。
(これがまさにトレードオフの考え方ですね。)
これは僕にとって結構大きな問題だったのです。
修士課程とは、本来「研究をやるため」に進むものです。
それなのに「研究の時間を割いてまでして、教職課程の授業を取るということをすべきなのか」と悩みました。
そこで「教職課程の授業を取る」メリットと「研究の時間を割く」デメリットをリストアップしました。
そして最後は、「教職課程の授業を取る」メリットが「研究の時間を割く」デメリットを超えると判断したため、教職課程を取ることにしたのです。
このように、トレードオフの考え方を知っていると、何に悩んでいるのかが明確になり、メリット・デメリット等を考えやすくなります。
そして自分が本当に進みたい道を決めやすくなったりするのです。
もちろん、この「トレードオフからメリット・デメリットを考える」という考え方は、そのままビジネスにも使えます。
最後に
「トレードオフ」の考え方を知っていることは、直接的に生活やビジネスに役に立つことは少ないかもしれません。
ですが、「物事を考える際の判断材料を明確にできる」という利点があります。
こんな素晴らしい利点があるのに、使わないのはもったいないです。
「トレードオフ」の考え方を自然と使えるようになるためには、ちょっとした慣れが必要かもしれません。
ですが、日頃から「この行動や選択にはどんなトレードオフがあるのか」を意識しながら生活すると、すぐに使えるようになるので、ぜひやってみてください。
(ひとりごと)
ビジネスにおいては、たまに「コストも下げて、品質を上げろ」というなかなか無茶を言う人がいます。
もちろん、そのコストでできる最大の品質はあるので、その意味で言っていたらいいんですけど…
コストを抑えるなら、どうしても品質をある程度妥協することになってしまいます。
それが「トレードオフの関係」なのです。